現在、釣った魚をインターネットで個人間売買できるオークションサイトがあります。
個人的感想ですが、私はあまり良いイメージを持っていません。
私は仕事柄、漁師さんとレジャー(遊漁)で船を乗られてる方、どちらともお付き合いがあります。
なかには遊漁船の船長さんや、釣りが趣味の漁師さんもいますし、私自身も仕事の幅を広げる目的で10年くらい前から釣りをしています。
なので仕事中、双方の方々から様々な話を聞く機会がありますが、釣り人と漁師の軋轢についての話題は、たまに耳にします。
釣りをしない皆さんには海は一見広く見えると思います。
しかし私は釣りを始めてから、案外これが狭く感じるようになりました。
これは私が釣りを続けていくうちに、魚が効率よく釣れる場所は、想像していたよりもずっと狭い範囲である事を知ったからです。
そんな狭い海で同じ獲物を狙っているのですから、必然的に各所で対立の構図が出来上がる訳です。
私はこのオークションサイトが今後、新たなトラブルの火種になるのではないかと危惧しています。
漁師さんは漁業をする権利を持っている一方、漁獲物によって漁期や漁獲枠などに制限があります。
そこに制限のない釣り人が次々に魚を釣って換金していったらどうなるでしょうか?
最終的には、遊漁にも規制を設けるべきという議論に発展していく事でしょう。
このようなプロセスを経て設定される新たな規制は、適切な資源管理を目的とした建設的なものではなく、我慢を強いられた方たちの感情に配慮した懲罰的なものになると私は予想しています。
まだサービスは始まったばかりですが、規制に関しては似たような前例がすでにある事で、今から非常に悪い予感がします。